2019/10/27

評価制度って

漠然と、思うことをツラツラと.

エンジニアを評価するには計測が必要だと思う話。
GoogleをはじめとするシリコンバレーのIT企業ではエンジニアをアスリートのように扱うらしい。
まぁ思うことはそっちの話でなくスポーツで例えると、野球選手を評価するには打率だの防御率だの、エラー率やなんやかんや、数値化されている。
サッカー選手の場合はGPSをつけてピッチ内で走った総距離や速さを測ったり、パスを通した数やなんかを計測している。
その数値を元にマネージャや監督が組み合わせを考えたり、トレーニングメニューを決めたり、次年度の年棒額なんかを決めてるんだと思う。

で、スポーツチームで例えるとエンジニアはまさにプレーヤーなのだが、そういった数値の計測は出来てないですよね?という話。じゃぁ計測して数値化して評価すれば良いだけなのだがそれが様々な理由で難しいので、そういう場合どうするか。
まずは簡単な話、数値化しないで、「うんうん、まぁ出来てるよねー」的な、曖昧な評価面談で別に良いんじゃない?と思う。
そもそもエンジニアの評価は難しいってエンジニア自身でも言ってるので、客観的に見ても数値化が難しい分野なのは確かだろう。

そういう場合でも、2人とか3人分のコードレビューをやってればこの人は出来る人だなーとか大体分かるから。
それに評価した結果を給与で返すと言っても常識的な予算が決められてるので、すごい出来る人が1人いるからと言って1人だけ高額、あとは低額、みたいなことが出来る職場は(あまり)無いんじゃないかな?

スポーツに例えられるけど、
スポーツ選手のようにトップ選手は数億円、それ以外は数百万円、みたいな評価や報酬制度が不可能と分かったらどうするか。
下手に数値化して明確な評価をして、安い給与を提示してしまうより、気持ちに訴えかけてやり、気持ちよく作業をしてもらうことに専念すれば良いでしょう。
そして明らかに作業の早い人、チームの勘所になる人にはそれに加えて精一杯の給与でもって返していくのが現実的な手段でしょう。

そう、「評価制度をすごく考えて整備してます」と公言している職場で、給与が安いとしたら、「あ、評価されてないんだ(こんな頑張ってるのに・・)」って思われて優秀な人が辞めちゃう原因にしかならない。たとえ会社内で相対的に高給だったとしても社会の平均と比べられてしまう。
それより「あなたの評価はめっちゃ高いです。一緒に仕事してくれてありがとう!」て言って給与は会社の出せる精一杯にしておくのが良いんじゃないかな。
(経済界の方々、もっと無名の中小ITにもお金を回してください)

2019/10/15

左利きのエレンを読んで

まず、この作品は「スキマ」で読みました。素晴らしいサイト!
全話読了したのでレビュー。
ところどころ心打つシーンがあるのは確かなんですが、全体的には批判するレビューになります。

「天才になれなかった全ての人へ」このキャッチコピーはさすが、中身が気になる文章ですね。そうなんですが、僕は「天才になれなかった人」のはずなのに結局読み終わっても「全ての人へ」続く言葉が全く響かなかった。

物語は天才ではないデザイナーが大手ブラック広告企業で頑張る話ですが、大手広告企業のデザイナーって時点で十分エリート。
スタート地点が違うんだよ、、と。なのでその中で語られる話は当然大手企業の社内物語で、僕のような本当の凡人とは無縁のキラキラした世界(ブラックだけど)。
社会で本当に多い層は、努力してみたけど大手ブラック企業にすら入れず、中小企業に入ってみたら仕事はきつくないし、それなりの給料は出る、という人たちだと思う。
そしてもはや努力する意味も見出せずに、仕事以外のことに人生の幸福を求めて、それなりに生活するんじゃないかな。

好きなことに関係する仕事ができて、努力ができて、悔しい思いをできるって、
もう社会的、仕事的には十分エリートで、それ以上なんだかんだ言ってても何それ自慢話?みたいな気分にしかならなかった。
で、さらにこのエリートが羨むような才能の持ち主(エレンさんとあかりさん)がいるらしい。技術者には産まれながらの天才とかはいないのでもう理解できません。おとぎ話ですね。

で、本当に不思議なのは、この漫画が人気があるという事実。
おとぎ話的、ドラゴンボール的に人気があるならべつに良いんですが、、たぶん自己啓発本的な位置で人気があるよね。
絵の才能とか歩く才能(笑)の話なので、普通の人が読むべき自己啓発本からは根本ずれてるんだけど、正直子供がドラゴンボールに憧れるような感じで、修行を積めば武空術で宙に浮けるはず!みたいな気持ちでファンになってるんじゃないかなぁ。

なんていうか、本当に一部の人には正しい意味で刺さるんだろうけど、
ぶっちゃけこれが好きって言ってる人の8割くらいは、勘違いで自分に関係ある世界の話だって思っちゃって好きになってるだけ。
大学生が話す苦労話を小学生が「あーそれわかるー」って言ってるような現象だと思う。
作者的には「いやお前らには分からないはずだよw でも人気出たし良いかw」って思ってるんじゃないかと想像。
(よく調べると思ってたほどの人気ではなかったようです。マーケティングでそう思われるように操作されているとしたら本当にうまいですね)

僕がここまで言う本心は、「こんな高度な世界の話が身近な話として刺さる人たちがたくさんいてたまるか!」っていうもの。

色々書いてしまったが結局以前このブログで書いた、

まぁ、自分とかけ離れた高度な世界の人の話を聞いて、感動して、「良かった」っていう人もいるだろうけど、僕は自分に近い人の話の方がよほど刺さる、というだけの話です。


関係ないところで、あかりさんの持ってる「歩く才能」っていうのはあまりに理解できなかったのでファッションショーとかをYoutubeで見てみたけど、まぁ歩いてるだけですよね。目を引くかどうかってよくわかりません。