2019/11/06

ある程度の歳になるとマネージメントも必要だよって

漠然と思うことを。
こんなブログを書きながらもITエンジニアとしては結構な歴を持ってしまった者として偉そうに語ってもいいころかなと思う。


エンジニア業務で経験値が上がるのはエンジニアとしての作業能力だけだよ。
シリコンバレーではマネージメントはプレイヤーから脱落したエンジニアが仕方なく始めるものだという。エンジニアをアスリートのように扱うことを考えると、まさにその構図が当てはまりそうだ。
まぁここは日本なのでそれもまた別の話で。

マネージメントが下手な人がマネージャをやってるということがよくあると思う。僕は長くプレイヤーとしてマネージされる側だった。
そのまま結構な歴を持った今だから言うが、マネージが上手い人なんてほとんどいなかったよ。
もちろん僕が滅多に出会わなかったということだが、それはつまり相当なレアキャラだということだ。もしあなたが明日どこか新しい現場に出向するエンジニアだったとしたら、まず良いマネージャには会えないと思って良いだろうし、もし優れたマネージャだったら、メタルスライムにでも会ったと思うと良い。

プレイヤーから見てダメダメなマネージャは、残念なことに経営者からは良いマネージャに見えるかもしれない。プレイヤー達が多大な不満を抱え、人の出入りの激しい現場でありながら、プロジェクトを期限内に終わらせるような人だ。

プレイヤーから見て良いマネージャはもしかすると経営から見るとダメなマネージャかもしれない。プレイヤーが余裕たっぷりに定時で帰り、活き活きと働いており、もっと改善できると文句を言い、マネージャはそれを受け入れてさらにプレイヤーに良いように方策を変える。(だからマネージャを降ろされる)。
そういう人ならきっと、いわゆる「やりがい」も重視しているので、みんなの日々の作業がどこに向かっているのか、という上位の考えも共有してくれるだろう。
書き加えておくとそういう人のところで働いたこともあるよ。それは僕にとって大事な経験だが、同時に苦い経験でもある。その良いマネージャの元から結局は去ってしまったので。

労働者と経営者は労使交渉という戦いをする、利益が相容れない二者である。
その間のマネージャは残念ながら経営が選ぶので、経営に近い考えを持つ人がなるものだ。
さて、この構造のどこを直すべきなのか?(直したいと思うよね?)

諸説あるが、僕は人の定着率が良いということが良い会社のバロメータだと信じている。
そりゃステップアップのために辞めていく人は一定数いるだろうが、それ以上の率で辞めていく人が多い職場の話。そんな職場ではマネージメントが上手くなく、プレイヤーに不満が渦巻いてる職場に違いないが経営者もマネージャもそれで良いと思ってるらしい。
会社が利益をあげるために社員が不幸になる、そんな会社に居る意味は無いでしょ?

簡単な話、経営者が「人の定着率」を重視する考え方をするなら、解決するさ。

人の定着率を重視して、社員が幸せに働く代わりに会社のお金がどんどん出て行って倒産しちゃったら?
ナイストライ、良い経営者だ。問題無い。お礼を言って次の会社を探そう。
会社が利益をあげるために社員が不幸になり、それで存続し続けて採用活動もし続けて、
不幸な人を増やすような会社より100倍マシだ(ほんとはこっちに潰れて欲しいんだけどね)。

経営者が潤沢に利益を上げるビジネスを作り出せる運や技量を持っていること(社員が幸せに働いていて且つ利益が上がるような会社を作れること)。
その経営者が人の定着率を重視していて社員のことを考えているのが良い会社だろう。
良いマネージャを探したいなら、そういう職場にしか生きれない人種なんだと知っとこう(ね、レアキャラでしょ?)。
そしてそういう会社なら社員が幸せに働けるので「人の定着率」は良いはずと考えられる。(お金で惹きつけてるだけなのかどうかも大事だ)
だから利益をあげていて、定着率の良い会社を探してみよう。
そんな会社ならきっと良いマネージャに会えるさ。
良いマネージャになりたいなら、そういう会社で良いマネージャから教えを請うことだ。


最後に僕の場合、マネージかどうかは別として後から入ってくれたメンバーに教育する、という機会は多かったように思う。
基本的なスタンスは、教えられることは全部教えて、情熱も考え方もできる限り全部伝えて、あとは作業を割り振って様子を見る、というだけだと思っていた。
まぁ間違ってはいないんだが、育つのに時間はかかるな。
でも単に作業を割り振るだけの関係でなく、人と人の関係で、情熱を持って接するのが大事だと信じたい。