あぁー・・結構違うんだね。アニメ版と。生々しくて、ちょっと嫌だなと思ってしまった。アニメ版でも現実的なところがあって、ちょっと嫌だったけどそれはアクセントにとどまっていた。それが実写では妙に強調されている。それにあの終わり方も、それじゃあ作品としてダメなんじゃないの?と疑問を持ってしまった。我々はドキュメンタリーではなくフィクションの映画を見てるわけだからさ。でも車を借りて遠くまで行く、と言う展開は、アニメに無かったので良いと思った。車で移動するってどこに行くのも自由なので、電車とは違って良いと思う。でもこの映画は、自分の恋愛観や人生観と合わないとちょっとネガティブな評価になるだろう。乗りかかった船で、あとは小説版原作も読んでみるかな。
上記の感想から何週間か後のこと、本当に読んでみるとは思っていなかったが、小旅行ついでに出先の書店で見つけたので購入してみた。うーん、なるほどなぁという感じ。アニメ版、実写版を見た後で読んでみると、すごく深みを感じる。短編とは思えない読後感(読む前に映画2つ分が情報インプットされてるのでそりゃそうだ)。
結論から言うと、とても良かった。なんだかまるで実在の人物の人生の断片があって、そこから3人のクリエイターがそれぞれ描いた3作品、という気がするくらい、3つ合わせて奇跡的な1つの作品になっているのではないかと思う。今回、3作品全部見て読んだけど、これからこの作品に触れる人にも、是非とも3つ全部見て読んでして欲しい。実写版だけは実質18禁なシーンがあるのでそれだけ注意で(そういうとこ含めてやっぱりアニメ版が良いなと思う)。
そういえばさらにもう1つアニメ版の漫画版というのがamazonにあったが、さすがにそこまでは良いかなと思うので、これでジョゼ3部作は完走とする。
3部作、3つ合わせて実際のところとっても感動しており、とっても心に残る。ぜひ誰かに話したくなる物語だった。原作の小説はどうだったのか、それが実写ではどう表現され、アニメではこうなった、と視点、切り口、色々出てくると思う。そしてそう言う風に、1つの原作が2つに派生して独特の世界を作っているメディアミックス作品がある、という話を誰かとできることも含めて「とっても良い」作品だと思った。全ては小説版の短編から始まってるんだなと、小説版の結末が短編ゆえに暗示だけ残して描き切らないまま余韻たっぷりに消えていった。それを残酷に現実的に描き切ったのが実写版で、それでは辛かろうとファンタジックに今風に描いてやったのがアニメ版。そして僕はどれが好きかというと作品としてやっぱり安心して見れるアニメ版なのだが、、小説と実写版を知っていると、このアニメ版の評価はさらに何段階も変わるだろうなと思う。評価、良い悪いではなく感覚が変化するんだな。
ほんわかとしたアニメから入り、実写版で打ちのめされ、小説版を読んでなるほどなぁと納得する、全部含めた体験として、とても良い体験をしたと感じた。
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